Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ドグラ・マグラ

ドグラ・マグラ

夢野 久作

Leggi ドグラ・マグラ di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 424.847 caratteri · 824 schermate

Aozora Bunko

そこで息も絶え絶えのまま、手招きをして救われると、その美しい船の中で、手厚い介抱を受ける事になったが、この船こそは日本の唐津を経て、難波の津に向う勃海使の乗船であった。勃海国というのはその時分、今の満洲の吉林辺にあった独立国で、時々こうして日本に貢物を持って来た事が正史にも載っているがね」

「何だかお伽話みたいになりましたね」

「ウム。何となく夢幻的なところがやはり支那式だよ。それから芬子さんの涙ながらの物語りで詳しい事情を聞いた船中の者は、勃海使を初め皆、満腔の同情を寄せた。一様に呉氏の生き甲斐のない姿を憐れみ、且つ芬夫人の身の上に同情して、手厚い世話をしながら日本に連れて行く事になったが、その途中のこと、船中が皆眠って、月が氷のように冴え返った真夜半に、呉青秀は海に落ちたか、天に昇ったか、二十八歳を一期として船の中から消え失せてしまった。……芬夫人は時に十九歳、共に後を逐おうとして狂い悶えたが、この時、既に呉青秀の胤を宿して最早臨月になっていたので、人々に押し止められながら辛うじて思い止まると、やがて船の中で玉のような男の児を生んだ」

「やっと芽出度くなって来たようですね」