Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ニューフェイス

ニューフェイス

坂口 安吾

Leggi ニューフェイス di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.479 caratteri · 25 schermate

Aozora Bunko

千鳥波ほどの豪の者でも飛びあがるほど驚いたが、御三方の心気顛倒、浮腰となり、とたんにツウさんは六ツ七ツつゞけさまに異常な大物をおもらしになる。

大音響のハサミウチに、千鳥波もふと気がついて、ハハア、さては先刻の訓辞が骨身にしみて、生娘の一念、ジッと凝らしてツウさんの気息をうかゞい、間一髪に見破って、悲鳴をあげたのかも知れない。とっさのことで手もとに皿がないから悲鳴をあげたと思えばイジラシイことでもあるが、待てしばし、今来たばかりの初見参の御三方のどれがツウさんやら知る筈のないことである。

千鳥波は女の初々しさ、ウブな色気にひと方ならずチャームされるところがあったから、一度はこんな風にこれも女の初々しさによるせいだなどゝ思ってみたが、そうじゃない。

その悲鳴はいっかな終らぬ。終らぬばかりか、フシがある。つまりこれは唄である。ようやくそれが分ってきた。

ふとした気分で鼻唄というのではない。全力的なものである。必死なものだ。おまけに肩をすくめてお乳のあたりをだくようにしたり、その手をジリ/\と朝顔型にひらいてみたり、そのたびに、十人足らずで満員になる小さな店のことだから、コマクも頭もハレツしそうになり、金切声のふるえにつれて、背中からドリルで突き刺された思いになる。