Classici giapponesi con furigana
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ノンシャランどうちゅうき
ノンシャラン道中記
久生 十蘭
Leggi ノンシャラン道中記 (ノンシャランどうちゅうき) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.137 caratteri · 26 schermate
ばかり、世にも愛らしき眺めであった。
さて、昨年師走の上旬、風光るニースに至る一〇〇八粁を縦走旅行するため不可思議なる自動車に乗じて巴黎を出発したコン吉氏ならびにタヌキ嬢は、途中予期せざる事件勃発したるにより、予定の十分の一にもたらぬ里程において目的を放棄し、薄暮、コオト・ドオル県ボオヌ駅より列車にて碧瑠璃海岸へ向けて出発したが、図らざりき、列車の取捨を誤ったため、同夜半ふと目覚めれば、身は再び巴黎なる里昂停車場において発見いたしました、という目もあてられぬ惨状、日ごろ筋違いに立腹する傾向のあるタヌキ嬢は、ここにおいておおいに激昂し、「ニースなんぞ、いやなこった!」と、宣言したにより、やむなくコン吉は、氷雨窓を濡らす巴黎の料亭において七面鳥と牡蠣を喰い、小麦粉にて手製したるすいとんのごとき雑煮を、薄寒き棟割長屋の一室にて祝うことになったが、コン吉たるもの、風光明媚、風暖かに碧波躍る、碧瑠璃海岸の春光をはるかに思いやって鬱々として楽しまず、一日、左のごとき意味なき一詩を賦して感懐をもらしたのは、
Autantdepluieautantdetristesse,Parisquim'oppresse!