Classici giapponesi con furigana
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パノラマとうきだん
パノラマ島綺譚
江戸川 乱歩
Leggi パノラマ島綺譚 (パノラマとうきだん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 78.920 caratteri · 153 schermate
誰にも云いません。これから先も口へは出しません。どうか殺さないで下さい」
「それは本気か」煙火の為に真青に彩られた廣介の顔の、目ばかりが紫色にギラギラと輝いて、突き通す様に千代子を睨みつけました。「ハハハハハハハ、駄目だ、駄目だ。俺はもう、お前が何と云おうが、信ずることは出来ないのだ。ひょっとしたら、お前はまだ幾らかは俺を愛していてくれるかも知れない。お前の云うことが本当かも知れない。だが何の証拠があるのだ。お前を生かして置いては俺の身が亡びるのだ。よし又、お前は他人に知らせぬ積りでいても、俺の告白を聞いて了った以上、女のお前の腕前では、迚も俺だけの虚勢がはれるものではない。いつとなくお前のそぶりがそれを打開けて了うのだ。どっちにしても、俺はお前を殺す外に方法はないのだ」
「いやです、いやです。私には親があるのです。兄弟があるのです。助けて下さい、後生です。本当に木偶の坊の様に、あなたの云いなり次第になります。離して、離して」
「そら見ろ。お前は命が惜しいのだ。俺の犠牲になる気はないのだ。お前は俺を愛してはいないのだ。源三郎丈けを愛していたのだ。いや、仮令源三郎と同じ顔形の男を愛することが出来ても、悪人のこの俺丈けは、どうしても愛せないのだ。