Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

パノラマとうきだん

パノラマ島綺譚

江戸川 乱歩

Leggi パノラマ島綺譚 (パノラマとうきだん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 78.920 caratteri · 153 schermate

Aozora Bunko

併し、最後に彼女を最も驚かせたものは、その様な小刀細工のレンズ装置や、ありふれた海藻、魚介の類ではなくて、それらよりは幾層倍も濃艶な、鮮麗な、そして薄気味の悪いある物だったのです。

暫く歩く内に、彼女は、遙か頭上に、幽かな物音、というよりは一種の波動の様なものを感じました。そして、何かの予感がふと、彼女の足を止めたのです。すると、非常に大きな魚の様なものが、無数の細い泡の尾を引きながら、闇の水中を潜って、恐しい速度で、その異様に滑かな白い身体が、電燈の光にチラと照されたかと思うと、餌物欲しげに触手を動かしている、海藻の茂みの中へ姿を没して了ったのです。

「あなた……」

彼女は又しても、夫の腕にすがりつかないではいられませんでした。

「見ててごらん、あの藻の所を見ててごらん」

廣介は彼女をはげます様に囁きました。

焔の毛氈かと見えるあまのりの床が、一箇所異様に乱れて、真珠の様に艶やかな水泡が、無数に立昇り、ひとみを凝せば、その水泡の立昇るあたりには、青白く滑かな一物が、比目魚の恰好で海底に吸いついているのです。

やがて、昆布と見まがう黒髪が、もやの様に、のろのろと揺いで、乱れて、その下から、白い額が、二つの笑った目が、そして、歯をむき出した赤い脣が、次々と現れ、腹這って顔丈けを正面に向けたそのままの姿で、彼女