Classici giapponesi con furigana
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パルチザン・ウォルコフ
パルチザン・ウォルコフ
黒島 伝治
Leggi パルチザン・ウォルコフ di 黒島 伝治 (くろしまでんじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.366 caratteri · 31 schermate
だが産んだばかりの卵は持って行く余裕がなかったと見えて、巣箱に卵がころがっていた。兵士は、見つけると、ばい取りがちをし乍ら慌てて残されたその卵をポケットに拾いこんだ。
三
山の麓のさびれた高い鐘楼と教会堂の下に麓から谷間へかけて、五六十戸ばかりの家が所々群がり、また時には、二三戸だけとびはなれて散在していた。これがユフカ村だった。村が静かに、平和に息づいていた。
兵士達は、ようよう村に這入る手前の丘にまでやって来た。
彼等はうち方をやめて、いつでも攻撃に移り得る用意をして、姿勢を低く草かげに散らばった。
「ここの奴等は、だいぶいいものを持っていそうだぞ。」
永井は、村なりを見て掠奪心を刺戟された。彼は、ここでもロシアの女を引っかけることが出来る――それを考えていた。
「おい、いくら露助だって、生きてゆかなきゃならんのだぜ。いいものばかりをかっぱらわれてたまるものか!」
栗本の声は不機嫌にとげ立っていた。
「なあに、××が許してることはやらなけりゃ損だよ。」
珍しい、金目になるものを奪い取り、慾情の饉えを満すことが出来る、そういう期待は何よりも兵士達を勇敢にする。