Classici giapponesi con furigana
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ボロやのしゅんじゅう
ボロ家の春秋
梅崎 春生
Leggi ボロ家の春秋 (ボロやのしゅんじゅう) di 梅崎 春生 (うめざきはるお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.411 caratteri · 263 schermate
無愛想に門をあけ、僕らを見てもおどろいたような顔もせず、さっさと引込んでしまいました。その夜僕は東の四畳半で、不破と同じ布団に寝ました。夫人は西側の四畳半です。
それから夜が明けて、朝飯を御馳走になりました。朝になって見るとさすがにボロ家で、それに感心したことは家財道具がほとんど無い。全くがらんとしているのです。布団や食器類、そんなぎりぎりの生活必需品だけで、あとは何もない。チャブ台すらないのです。僕らは茶碗を畳にじかに置いて、朝餉をしたためました。四辺を見廻しながら、ずいぶんサッパリしておりますな、と僕が感心して見せたら、自分は物に執着を持たないたちだという意味のことを、不破はにこにこしながら説明しました。夫人は終始仏頂面で飯をかっこんでいました。酔った翌朝のことですから、味噌汁が非常においしかった。またつくり方も上手でした。旨い味噌汁をつくる女は世帯持ちがうまい、そういうことをよく耳にしますが、そうだとすればこの不破夫人は、仏頂面はしてても、きっとやりくりが上手に違いありません。僕はそのワカメの味噌汁を三杯もお代りをしました。
このがらんとしたボロ家に、不破と夫人と二人だけで住んでいる。