Classici giapponesi con furigana
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ボロやのしゅんじゅう
ボロ家の春秋
梅崎 春生
Leggi ボロ家の春秋 (ボロやのしゅんじゅう) di 梅崎 春生 (うめざきはるお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.411 caratteri · 263 schermate
もっともその点にかけては、僕もあまり大口たたく権利はないのですが。――で、今申したように野呂という男は、ミバも良くないし、頭も切れる方じゃなし、パッとした男じゃないのですが、ひとつだけ外見上の特徴がある。それは疣です。疣というのは辞書を引くと、『皮膚上に、筋肉の凝塊をなして、飯粒ぐらいの大きさに凸起せるもの』とありますが、野呂のは飯粒よりももっと大きい。ゆで小豆ぐらいは充分にあります。それが一つだけならいいのですが、御丁寧にもおでこに三つ、顎に二つ、合計五つの疣が、ちりばめたるが如くに散在しているのです。で、このイボ男が僕と同居している。どういう事情といきさつで野呂が僕と同居することになったか、それを話す前に、先ず家のことについてお話ししたいと思います。
家と言っても、僕が住んでいるくらいだから、大した家じゃありません。アバラ家と言った方が近いでしょう。部屋は三つ。八畳の洋室が中央にあって、四畳半の和室が両側についている。部屋はそれだけです。洋室なんて言うとしゃれた風に聞えますが、まあ何のことはない、ザラザラの板の間です。あとは台所、便所、風呂場など。