Classici giapponesi con furigana
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ボロやのしゅんじゅう
ボロ家の春秋
梅崎 春生
Leggi ボロ家の春秋 (ボロやのしゅんじゅう) di 梅崎 春生 (うめざきはるお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.411 caratteri · 263 schermate
これはお互いが共通の被害者であり、被害者同士の気持の寄り合いが、お互いの心を和めたためでしょう。僕も野呂の荷物の整頓に力をかしてやり、そして夕方になりました。二人はますます団結的な気持になり、うちそろって銭湯に行き、野呂は僕の背中を、僕は野呂の背中を流してやりました。げに美わしきは友情です。人間同士の和解だの団結だの、案外かんたんに成立するものですねえ。風呂から戻って来ると、僕の提案で簡略な引越し祝いをすることにしました。先日同様ザルソバと合成酒です。野呂もケチケチせず、こころよく割前を出しました。後日の野呂の言動から考えると、よくも文句なく割前を出したものだと、うたた感慨に堪えません。
ところがこの祝宴は、飲むほどに食うほどに、段々しめっぽくなって来た。話題が不破のことになり、僕も愚痴っぽいたちですが野呂も同様らしく、自然に会話がじめじめして来るのです。今思えば、両者とも四万円ずつ出し、当分ここに居住できそうな調子だから、別に愚痴をこぼすことはない筈ですが、当時の僕らの気分としては、四万円をタダ取りされた感じで、腹が立って腹が立ってたまらなかった。