Classici giapponesi con furigana
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ボロやのしゅんじゅう
ボロ家の春秋
梅崎 春生
Leggi ボロ家の春秋 (ボロやのしゅんじゅう) di 梅崎 春生 (うめざきはるお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.411 caratteri · 263 schermate
貼って廻りながら、以後俺は誰に家賃を払うのだろう、不破が失踪した以上誰にも払わなくて済むんじゃないか、などと考えてちょっと愉快になりました。
その夜タロコ亭についたのは、午後の七時頃です。タロコ亭は横丁のどんづまりにある小さな中華飯店で、飾窓には旨そうな鶏の丸焼きだの豚の脚などがぶら下っていました。僕らが入って行くと、奥の調理場から陳さんが肥躯をあらわして、やあやあどうぞ、と二階の小室に案内してくれました。壁には峡谷を描いた中華風の絵がかけてあって、陳さんはそれを指しながら、これが台湾のタロコ峡だと説明しました。陳さんの生家はその近くにあるということです。ただし画家の僕から見て、あまりその絵は上出来だとは思えなかった。
卓を囲んだのは、僕、野呂、陳さん、それにもう一人、陳さんの下で働いている孫伍風という若い男。なかなか機敏そうな筋肉質の若者で、陳さんの紹介によると、少林拳法の達人なんだそうです。宴なかばに孫は需めに応じて、その拳法の型を見せてくれましたが、その拳の動きの早いことと言ったら、まるで流星みたいで、こんな男と喧嘩でもしたら、一瞬に即死させられるだろうと思ったほどです。