Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ボロやのしゅんじゅう

ボロ家の春秋

梅崎 春生

Leggi ボロ家の春秋 (ボロやのしゅんじゅう) di 梅崎 春生 (うめざきはるお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.411 caratteri · 263 schermate

Aozora Bunko

そうだとすれば野呂は僕とちがって、これは自分の家であると実感が、はっきりと出て来たのでしょう。そう言えば彼の立居ふるまいも、以前から見るとやや重々しくなり、いかにも家主的風格を帯びて来たようでした。

それから家賃については、僕が二千二百円、野呂が千八百円、その差の四百円は西日代というわけでしたから、野呂式論理によれば、廃止後も四百円を僕から請求できる筈だのに、何とも言って来ないのです。そのくせ、れいの日曜日の月謝の一割のテラ銭はちゃんと取立てているのですから、きっと忘れているのでしょう。あのチャッカリ屋にしては珍らしいことです。もっともまだ夏ではないから、今のところ西日代というのも可笑しな話ですが。

それからもう一つ、僕らの家になって変った点は、税務署の固定資産係から督促状が舞い込み、また徴収員がやって来るようになったことです。徴収員がやって来るのは大てい平日の昼間のことですから、野呂は不在で、自然に僕だけが応対に出ることになる。徴収員は鼻の赤い四十前後の男で、その男の説明によれば、不破時代のが三期分たまっているし、陳根頑は全然の未払い、だからそれらの全部を払って呉れというのですが、もちろんこの家屋の名義人は不破数馬になっている。