Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ボロやのしゅんじゅう

ボロ家の春秋

梅崎 春生

Leggi ボロ家の春秋 (ボロやのしゅんじゅう) di 梅崎 春生 (うめざきはるお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.411 caratteri · 263 schermate

Aozora Bunko

なるほどいい福耳はしているし、顔付も柔和だし、そんな名門の出であることもまんぞらウソではなかろうと、僕はその時思いました。スリに掏り取られるのも、性根が間抜けなせいでなく、おっとりした人柄のせいに違いない。そう僕は思った。そして僕らはウナギを食べ、酒を飲み始めました。さすが数右衛門の子孫だけあって、不破のはいさぎよい飲みっぷりでした。チョコではなく、コップのがぶ飲みです。すっかり意気投合して大いに飲み、ふと気がつくともう十二時近くです。僕はびっくりして立ち上った。当時僕の家は八王子にありまして、早いとこ行かねば電車がなくなってしまうからです。

ところが不破数馬はがぶ飲みの故か、俄かにがたっと参ってしまって、畳に伸びてしまった。ねえさんが勘定書を持って来ても、ぐにゃぐにゃしてさっぱり正体がない風なのです。仕方がないから僕が不破のポケットを探って、ずっしりふくらんだ革財布をつまみ出し、それをあけて見ますと、現金はたった二百二十五円しか入っていない。ふくらんでいるのは古ハガキを五六枚折り畳んで押し込んであるせいで、その一枚をちょっと拡げて見たら、都民税か何かの督促状のようでした。