Classici giapponesi con furigana
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しこんぞめについて
ポラーノの広場
Leggi ポラーノの広場 (しこんぞめについて) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.934 caratteri · 50 schermate
二人とも巨きな背嚢をしょって地図を首からかけて鉄槌を持っている。そしてまだまるでの子供だ。
(どっちからお出でになりました。)
(郡から土性調査をたのまれて盛岡から来たのですが。)
(田畑の地味のお調べですか。)
(まあそんなことで。)
老人は眉を寄せてしばらく群青いろに染まった夕ぞらを見た。それからじつに不思議な表情をして笑った。
(青金で誰か申し上げたのはうちのことですが、何分汚ないし、いろいろ失礼ばかりあるので。)(いいえ、何もいらないので。)
(それではそのみちをおいでください。)
老人はわずかに腰をまげて道と並行にそのまま谷をさがった。五、六歩行くとそこにすぐ小さな柾屋があった。みちから一間ばかり低くなって蘆をこっちがわに塀のように編んで立てていたのでいままで気がつかなかったのだ。老人は蘆の中につくられた四角なくぐりを通って家の横に出た。二人はみちから家の前におりた。
(とき、とき、お湯持って来。)老人は叫んだ。家のなかはしんとして誰も返事をしなかった。けれども富沢はその夕暗と沈黙の奥で誰かがじっと息をこらして聴き耳をたてているのを感じた。
(いまお湯をもって来ますから。