Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ヤトラカン・サミはかせのいす

ヤトラカン・サミ博士の椅子

牧 逸馬

Leggi ヤトラカン・サミ博士の椅子 (ヤトラカン・サミはかせのいす) di 牧 逸馬 (まきいつま) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.010 caratteri · 26 schermate

Aozora Bunko

の脚、二つの鼻孔をつないでいる金属の輪、螺環の髪、貝殻の耳飾り、閃光する秋波、頭上に買い物を載せてくる女たち、英吉利旦那のすばらしい自用車、あんぺらを着た乞食ども、外国人に舌を出す土人の子、路傍に円座して芭蕉の葉に盛ったさいごん米と乾カレーを手づかみで食べている舗装工夫の一団、胸いっぱいに勲章を飾って首に何匹もの蛇を巻きつけた蛇使いの男、籠から蛇を出して瀬戸物らっぱで踊らせる馬来人、蛇魅師の一行、手に手に土人団扇をかざした紐育の見物客、微風にうなずくたびに匂う肉桂園、ゆらゆらと陽炎している聖ジョセフ大学の尖塔、キャフェ・バンダラウェラの白と青のだんだら日よけ、料理場を通して象眼のように見える裏の奴隷湖、これらを奇異に吸収しながら、そのキャフェまえの歩道の一卓で生薑水と蠅の卵を流しこんでいる日本人の旅行者夫妻、それから、すこし離れて、横眼で日本人を観察しているヤトラカン・サミ博士と、博士の椅子。

4

とうとう、好奇心の誘惑が、ヤトラカン・サミ博士を負かした。

この黄色い人種は、いったいどんな口を利くだろう?――こういう興味がさっきから、好学の老博士を、しっかり把握していたのだ。