Classici giapponesi con furigana
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おもいで
ロッパの悲食記
古川 緑波
Leggi ロッパの悲食記 (おもいで) di 古川 緑波 (ふるかわろっぱ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 52.651 caratteri · 114 schermate
……
全く此の肉饅頭は、うまいのである。そして、森田さん、十銭に五つと書いて居られるが、僕の知っている頃(昭和初期か)は、一個が二銭五厘。すなわち、十銭に四つであった。
そのような安さにも関わらず、実に、うまい。他の、もっと高い店のよりも、ずっと、うまいんだから驚く。中身の肉も決して不味くはないが、皮がうまい。何か秘訣があるのだろう。
その肉饅頭も、無論戦争苛烈となるに連れて姿を消したが、終戦後再開した。
そして又、ベラボーな安価で売っている。今度は、二十円で三個である。
ところが、それでいて、又何処のより美味い。これは、声を大にして叫びたい位だ。
昔もそうだったが、そんな風だから、今でも大変な繁盛で、夕方行ったら売切れている方が多い。
この肉饅頭の店、そんなら何という名なのか、と言うと、これは恐らく誰も知らないだろう。饅頭は有名だが、店の名というものが、知られていない。
知られていないのが当然。店に名が無いのである。
今回も、気になるから、わざわざあの露路へ入って、確かめてみた。
「元祖 豚まんじゅう」という看板が出ているだけだ。店の名は、何処を探しても出ていない。