Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かじとポチ

一房の葡萄

有島 武郎

Leggi 一房の葡萄 (かじとポチ) di 有島 武郎 (ありしまたけお) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 23.753 caratteri · 48 schermate

Aozora Bunko

なぜそんなことをしたかというと、ヨーロッパの北の方からおびただしい海賊がやって来て、フランスのどここことなくあばれまわり、手あたりしだいに金銀財宝をうばって行ってしまうので、もし聖者の尊像でもぬすまれるようなことがあったら、もったいないばかりか、町の名折れになるというので、だれも登ることのできないような険しい山のてっぺんにお移ししてしまったのです。

それからというもの、このトゥロンの町もかたわ者ができるようになったのです。で、さっき私がお話しした二人のかたわ者、すなわち一人のめくらと一人のちんばとは、自分たちが不幸な人間だということを悲しんで、人間なみになりたいと遠くからでも聖者に願かけをしたらよさそうなものを、そうはしないで、自分がかたわ者に生まれついたのをいいことにして、人の情けで遊んで飯を食おうという心を起こしました。

めくらの名まえをかりにジャンといい、ちんばの名まえをピエールといっておきましょう。このジャンとピエールとは初めの間は市場などに行って、あわれな声を出して自分のかたわを売りものにして一銭二銭の合力を願っていましたが、人々があわれがって親切をするのをいい事にしてだんだん増長しました。