Classici giapponesi con furigana
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さんにんのそうまだいさく
三人の相馬大作
直木 三十五
Leggi 三人の相馬大作 (さんにんのそうまだいさく) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 32.603 caratteri · 66 schermate
三十
「捕物だっ。大捕物だっ」
と、街の人々は、口々に叫んで、走ったり、走って入ったり、走って出たり――そして、役人の後方をつけて
「ならん」
と叱られたり――一行が、大作の住居の、隣町まできた時、行く手に待っていた北町奉行の人数が挨拶にきた。そして、表と裏と、町の抜け路――要所要所に、人数が配置された。
役人は、騒ぎ立てようとする町家の人々を、低く叱り、眼で制して、大作の道場の方へ近づいた。武者窓に縋りついていた人々は、役人の姿と、近づいてくる同心衆の十手を見ると、周章てて逃出した。二三人の同心が、人々の逃げてしまった武者窓へ近づいて、顔を出すと、一人の門人が立上ってきて
「何用か」
と、怒鳴った。道場の中の門人達は、一斉に、窓の方を眺めていた。その正面にいる大作は、暫く窓の方をみていたが
「これまで」
と、叫んだ。役人は
(大作は、感づいたな)
と、思った。そして、右腕を揚げた。
「役人か」
と、二三人の門人が叫んで、窓へよると共に、門人達は、一時に、立上った。役人は、身体を引いて
「油断すな」
と、叫んだ。十手、突棒、袖がらみなどを持った手先、足軽が、門から雪崩れ入った。