Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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さんごくし

三国志

吉川 英治

Leggi 三国志 (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 161.356 caratteri · 323 schermate

Aozora Bunko

「孔明の友人、博陵の崔州平ともうす者です」

「おう、ご友人か」

「将軍のお名まえも、夙に伺っておりますが、かくはご軽装で、にわかに彼の廬をお訪いになるとは、そも、いかなる理ですか」

「いや、それについては、大いにおはなし申したい。まず、そこらの岩へでもおかけなさい。予も、席をいただく」と、路傍の岩に腰をおろして、

「――自分が、孔明を尋ねてきたのは、国を治め民を安んずる道を問わんがためで、そのほかには何もない」と、いった。

すると、崔州平は、大いに笑って、

「善いことですな。けれど、あなたは治乱の道理を知らないとみえる」

「或いは――然らん。ねがわくは治乱の道を、説いて聞かせたまえ」

「山村の一儒生が烏滸なる言とお怒りなくば、一言申してみましょう。――一体、治乱とは、この世の二つの相かまた一相か。古から観るに、治きわまれば乱を生じ、乱きわまるとき治に入ること、申すもおろかでありますが、現代はいかにというに、光武の治より今にいたるまで二百余年、平和をつづけて、近頃ようやく、地に干戈の音、雲に戦鼓の響き、いわゆる乱に入り始めたものではありませんか」

「そうです。……乱兆が見え始めてからここ二十年にわたるでしょう」