Classici giapponesi con furigana
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みききよしをおもう
三木清を憶う
豊島 与志雄
Leggi 三木清を憶う (みききよしをおもう) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7154 caratteri · 15 schermate
このために、彼の思想にではなく彼の人柄に触れたがる聴衆の一部は、そういう講演をあまり面白がらなかったようである。
この整正な表現の故に、三木の独創性を見落してはならないと同様に、三木の熱情を見落してはならない。三木は現実のあらゆる事柄に向って、設問し、人生の深奥に向って設問し、人間の本質に向って設問したが、その設問は常に強い熱情を以てなされた。「パスカルに於ける人間の研究」は既にそれを示した。そしてこの設問の熱情の故に、彼の哲学は、単なる知識的な単なる学問的な旧套を脱して、具体的な生き物となった。彼が行動や政治を重視したのは必然のことである。
巻煙草を吸う時、三木はパイプを使わず、そして人一倍に吸口を唾液でぬらした。灰皿に捨てられる吸い殼は、すっかりぬれていて、もみ消さずとも火が消えた。そのことについて、彼は冗談を言った――煙草を唾でぬらす者ほど熱情家だ。
私は巻煙草を吸いぬらすどころか、じかに口にくわえるのもいやで、恐らく三木ほど煙草好きでないのであろうが、パイプを使うのである。そして、パイプで煙草を吸う私は、政治が甚しく嫌いなのである。政治の匂いのするものは一切がいやだ。