Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しゃんはい
上海
横光 利一
Leggi 上海 (しゃんはい) di 横光 利一 (よこみつりいち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 145.628 caratteri · 292 schermate
壁側に沿って並んだ重厚な紫檀の十景椅子の上では、重そうな大輪の牡丹の花が、匂いを失ったままいくつもぐったりと崩れていた。
「さア、どうぞ、あなたはシンガポールのお方だそうで。わたしはこの通りお国の方が何より好きなもんですから、この年になっても損ばかりしております。」
銭石山の傴僂の背中が、牡丹の花に挟まって揺れながら笑った。甲谷はいった。
「どうも奥さまは僕を馬鹿になさる癖がお有りですので、つい敷居が高くなってしまいますよ。」
すると、いきなり、お柳は彼に西瓜の種を投げつけて、主人の顔を覗き込んだ。
「あなた、聞いて、この人は、こういう人なんだからね、用心なさるといいわよ。あたしなんか、いつでもこの手でやられちゃうのよ。」
「いや、なかなか若いときは面白い。シンガポールはお暑いことでございましょうな。あちらのお国の方の御繁昌なことは、かねがねから承わっておりますが、この頃は?」
「いや、もう何んといっても欧人の資本には敵いません。それに、あちらは中国商人の張りつめた土地ですから、僅かな資本では割り込む隙がございません。」と甲谷はいった。
「いや、なかなかこの頃はお国の方の御活動は生きております。