Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ふざいじぬし

不在地主

小林 多喜二

Leggi 不在地主 (ふざいじぬし) di 小林 多喜二 (こばやしたきじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 69.990 caratteri · 141 schermate

Aozora Bunko

「この恥ざらし!」

「んだから偉いんだとさ。」

健はだまった。

彼は自分の妹や母親のことでは、どの位阿部や伴に肩身が狭いかわからなかった。

十一

「千回もやってくれ」

第一回の「岸野小作争議演説会」が町の活動小屋で開かれた。――各農場相手に生活をしている町民や、他の農場の小作達も遠いところから提灯をつけてやって来た。

「割れる程」入った。

健は始めて「演壇」に上がった。壇へ上がると、カッと興奮してしまった。途中で、何を云ったか分らなくなってしまった。分らなくなると、周章てるだけだった。――時々、拍手と、「分った分った」「もうやめれ!」「その通り!」そんな野次の切れ端しを覚えているだけだった。下りて裏へ行くと、キヌの妹が、

「上出来だよ、健ちゃ!」と云った。

演説会は大きな反響を起した。――それから一週間もしないうちに、他の農場では争議を起されないうちに、(申訳ばかりだったが)小作料の軽減を行った。

然し岸野からは、「お前等が仮令千回演説会を開いても、蚤にさされたよりも、痛くも、かゆくもない。もっと元気よく、もっともっとやってくれ。」と云ってきた。