Classici giapponesi con furigana
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ふざいじぬし
不在地主
小林 多喜二
Leggi 不在地主 (ふざいじぬし) di 小林 多喜二 (こばやしたきじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 69.990 caratteri · 141 schermate
半鐘は鳴り、ドラはなり、何千人ッていう小作人が全部まア……暴動ッて云うかね、それを起したんですね。どうにもならなくなり、地主連が役所に頼み、役所が連隊に頼み、軍隊出動という処までトウトウ行ってしまったわけです。――が、何んしろその兵隊さんの親、兄弟、親類が村にいるときているし、それに自分等も村にいたとき、毎日毎日地主に苦しめられてきている。――どうにも出来ない。とても苦しかったそうですよ……。」
「ハアねえ――。」母親はワケも分らずうなずいた。
「あんまり御馳走してくれるんで、思い出したんだけれども、――御馳走するどころか、そんな風で案外これア敵かたきでないかと思ってネ。」
と云って、大声で笑った。――「この辺はどうです。僕の村あたりだと、毎年のように小作争議が起りますよ。何処だって村は困っているし、又困って行く一方ですからね。――ネ、何時か僕等が附剣して、この村へワアッて、やって来ることでもあるんじゃないかと思ってネ……。」
「まさか!」思わず皆で笑い出した。
後で、フトこの話を健が阿部にした。
「それア本当だよ。」と阿部が考え深そうに云った。「あんまり内地で、所々に農民騒動が起るんで、今度の演習だってその下稽古かも知れないど……。