Classici giapponesi con furigana
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りょうりん
両輪
宮本 百合子
Leggi 両輪 (りょうりん) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8550 caratteri · 17 schermate
しかしながら、やっぱり感銘としてはそのものたりなさが深くのこった。徳永直が折にふれてよくいう文学的なぬくもりの不足という言葉も思い浮んだ。
文学のあたたかさ、熱気、創造にはげましふるいたたせる熱量は、けっして世俗の人情の上にだけ立つものではない。千八百円ベースの日々の辛酸が図表や統計にあらわされて、バケツは二百年に一箇、靴七年に一足と示されたとき、家々のチャブ台のまわりの歎息は公の場所にその整理された形での実感を見いだし、実感が必然の行動にうつるスプリング・ボードの一つともなってくる。創作への情熱は、作家の実感のなかで、テーマへのうちこみと表現の欲望のうずきとして感じられるものではあるけれども、そのうちこみをもたせる自分のテーマへの信頼は、どこから生れるだろう。あるテーマは本質的にある表現をもたせるが、それがそれでよい、という文学上の信念は、どこから湧いてくるだろう。今日の社会と文学の現実はいくらかでも、社会的自覚をもって、前進的に生きようと欲し、前進的な文学を生みたい望をもっているものにとって、個人的な、才能主義で解決するようなものではない。文学的情熱の抛物線が大きくゆたかであるためには、ごくしっかりした、ふみごたえのあるスプリング・ボードがいる。