Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ふたおもてくらべぼたん

両面競牡丹

酒井 嘉七

Leggi 両面競牡丹 (ふたおもてくらべぼたん) di 酒井 嘉七 (さかいかしち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.317 caratteri · 25 schermate

Aozora Bunko

今にして思いますれば、お千代さまと『でぱあと』でお逢いいたしました時――もうあの時分、あの方々は、私のことをご存じであったのでございましょう。――さては、話に聞いていたのは、この娘さんのことでもあろうか、真実にわたしによく似た方もあるもの、この人なれば、仲間うちのものが、下町風に身をした自分とも思い違えて、こちらの袖に物をかくすほどのことは無理からぬこと、さぞや、おかえりになって、立派な指差がころげ落ち、驚かれたことでもあろう。こんなことをも、お考えになったでございましょう。それと同時に、あのような――私をご自分の傀儡にして、御隠居さまともどもに港の街をはなれさせ、お上の注意をそちらへむけた内に大きなお仕事をなさる計画も、おたてになったのでございましょう。御隠居さまや、お千代さまがお考えになりましたように、お上の方は、御隠居さまにつれられた私を、ほんもののお千代さまとお考えになったのでございましょう。それがために、わざわざあの遠い湯の町まで、後を追ってお越しになり、私たちの様子を見まもっていられたのです。しかし、これはお二人さまの予期されていましたこと、それでこそ、必要な場合には――犯罪の行われました当時、千代とわたくしは、あの湯の町にいたのに相違ございません、私たちを監視なされていたお役人さまがご証明