Classici giapponesi con furigana
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ちょうさきかん
中井正一評論集
中井 正一
Leggi 中井正一評論集 (ちょうさきかん) di 中井 正一 (なかいまさかず) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.229 caratteri · 256 schermate
それをじっと見ている時、私たちは言葉でいいようもない深い深いこころの奥底で、または肉体でじかに、ああ自分のあるべき境地はこれであったのか、これがほんとうのあるべき私の姿だったのかと、自分自身にめぐりあったようなこころもちになることがあるのである。
自然にふれることで、自分のほんとうのあるべき、守るべき姿にぶっつかり、ほんとうの自由な自分、いとおしむべき、健康な、大切にすべき自分に気がつくことは、大変なことである。死んでも守らなければならない自分を、発見することでもあるのである。
芭蕉が、「しづかに観ずれば、物、皆自得す。」といっているように、この時、物、みなの姿が、しみじみと芭蕉に伝わり、それを追求するために、年老いた彼をして、死を賭して旅に出しむるほど、美は強い力をもっているのである。
例えば、ライオンの子が、子どもの時、人間に捕えられて、羊の群れの中に飼われていたところ、ある日、森の中に、ふとライオンの雄々しい叫びを聞いて、勃然として、自分の血の中にライオンを感じて、かたわらの羊の子を喰い殺したという物語があるように、自然の中に、自分の自由のありかたをかぎつけた時、人間は、また柔らかい、柔軟きわみなきこころと、強い、強靭きわみないこころの二つのものを同時にもつことができるともいえるのである。