Classici giapponesi con furigana
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ちゅうごくかいきしょうせつしゅう
中国怪奇小説集
岡本 綺堂
Leggi 中国怪奇小説集 (ちゅうごくかいきしょうせつしゅう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 179.458 caratteri · 363 schermate
「お前の礼儀正しいのは、わたしもふだんから知っている。殊に今夜はなんの落度もなかったように思われる。それがどうして王君の怒りに触れたのか判らない。お前に何か思い当ることがあるか」
李はしばらく啜り泣きをしていたが、やがて涙を呑んで答えた。
「因果応報という仏氏の教えを今という今、あきらかに覚りました。わたくしの若いときは放蕩無頼の上に貧乏でもありましたので、近所の人びとの財物を奪い取った事もしばしばあります。馬に乗り、弓矢をたずさえ、大道を往来して旅びとをおびやかしたこともあります。そのうちに或る日のこと、一人の少年が二つの大きい嚢を馬に載せて来るのに逢いました。あたかも日が暮れかかって、左右は断崖絶壁のところであるので、わたくしはかの少年を崖から突き落して、馬も嚢も奪い取りました。家へ帰って調べると、嚢のなかには綾絹が百余反もはいっていましたので、わたくしは思わぬ金儲けをいたしました。それを機会に悪行をやめ、門を閉じて読書に努めたお蔭で、まず今日の身の上になりましたが、数えてみるとそれはもう二十七年の昔になります。昨夜お召しに因って王君の前に出ますと、その顔容が二十七年前に殺したかの少年をその儘であるので、わたくしも実におどろきました。