Classici giapponesi con furigana
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『せっかずせつ』のけんきゅう
中谷宇吉郎集 第二巻
中谷 宇吉郎
Leggi 中谷宇吉郎集 第二巻 (『せっかずせつ』のけんきゅう) di 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 83.098 caratteri · 172 schermate
今までに見たこともない妙な形の魚で、口蓋が長く針状に突き出し、尾は上下不同で鮫の模型のような形のものである。それをはき集めて魚籠に押し込んだら、大きい籠が一杯になった。漁師はそれを上から足でぎゅうぎゅう踏みつけて、海へ流してしまった。
「身体は小さいがやはり鮫の一種でしょうな」と漁師は言っていた。よほど不漁で困った時には漁師たちが喰べることもあるが、普段はとても不味くて、どうにも喰べられないものだという話であった。
この頃、この大謀網はなくなったらしい。しばらく休んでいるのかも知れないが、あるいは魚がだんだんとれなくなってあまり引き合わないという話だったから、もう止めてしまったのかも知れない。網代からのバスの中で、小さい大謀網の浮標が紡錘状に並んで、碧い海の上に浮んでいるのが見える。これもいつまで続くものか少し気になる。汽車が通ずるようになれば、魚がだんだん逃げてゆくのは致し方ないことであろう。
日本各地の大謀網はだんだんなくなるのだそうで、伊東のものなどは比較的珍しかったという話である。そのうちにこういう漁獲の方法が絶滅する日も案外早くくるかも知れないと思って書き止めておくことにする。