Classici giapponesi con furigana
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ふたつのうんめい
二つの運命
小川 未明
Leggi 二つの運命 (ふたつのうんめい) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 2309 caratteri · 5 schermate
大波の打ち寄せるように、また水の泡だつように、葉は音をたてて騒ぎました。せみは不安で生きているような気持ちはしなかったのです。
「かわいそうに、この暴風雨で、あのこちょうは死んでしまったろう。」と、せみは、怖ろしいうちにも、こちょうのことを思い出していました。
翌日、雨がはれ、風が止むと、せみは花圃の方へこちょうのようすを見ようと飛んでいきました。そのとき、ちょうど彼は、こちょうに出あいました。
「ご機嫌よう。」と、こちょうは、せみに声をかけました。せみは意外に思ったような顔つきをして、
「昨夜は、なんともありませんでしたか。」と、たずねました。
「たいへんな暴風雨でございましたね、みんなは抱き合ってふるえていました。私はどうなることかと心配しましたが、それでもみんなは無事でございました。お日さまが出られたので、このとおり元気になりました。」と、小さなこちょうは勇んでいいました。
せみは、心の中でこちょうを不憫に思いました。昨夜は、幸いに助かったが、このつぎの暴風雨のときには、きっと花は散り、こちょうは死んでしまうだろう。それに気づかないとはかわいそうなものだと思いました。