Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しつらくえんさつじんじけん

二十世紀鉄仮面

小栗 虫太郎

Leggi 二十世紀鉄仮面 (しつらくえんさつじんじけん) di 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 38.489 caratteri · 77 schermate

Aozora Bunko

「すると、愈胎龍が何処で殺されたのか――判らなくなってしまう」熊城は瞳を据えて唇を噛んだが、検事は濃厚な懐疑を匂わせて、

「だが、犯人は何故莨を喫ったんだろうな。殺人を犯した人間が、誰が見ているかも知れないのに莨を喫うなんて……その心理が僕にはどうしても判らない。それとも、喬村が捜査官の心理を逆に利用しようとしたのかも知れないが、動機らしいものとそれだけでは、どうしても、喬村を縛る気が出ないじゃないか」

検事は更に語を続ける。

「それから、謎はもう一つある。と云うのが、提灯の奇体な出没さ。十時に柳江が見てなかったものが、十時半には灯が入って下っていた。またそれが、十一時になると姿を消しているのだ。その三段階の出没に、一体どう云う犯人の意図が含まれているのだろう?」

「ウン、全くあれには惑殺されるよ」熊城も暗然となって呟いた。「それ迄僕は、てっきり犯人の変装だと信じていたのだが、あれに打衝って、その考えが根底から崩れてしまったよ。護摩の火の光だけなら、恐らく有効だろうがね。あのように、左右へ提灯を吊すとなると、莨の火と同様正体を曝露する惧れがある。と云って、それを屍体だとする事は、より以上現実に遠い話だからね。