Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にじゅうしのひとみ

二十四の瞳

壺井 栄

Leggi 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) di 壺井 栄 (つぼいさかえ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 113.429 caratteri · 227 schermate

Aozora Bunko

「しかしまあ、うれしいことですわ。クラスの人、何人いますの」

「男が二人、女が三人。でも女のほうは小ツルさんやマッちゃんも呼ぼうと、いってますの」

「マッちゃんて、川本松ちゃん?」

「え、ながいこと、どこにいたやらわからなかったのが、戦争中にひょっこり、もどってきたんですの。ほんのちょっと居ただけで、またどこかへ出てゆきましたけど、マスノさんが所を知ってるそうです。マッちゃん、きれいになって先生、みちがえそうでしたわ」

そういいながら、ミサ子の顔に異様な表情が走ったのを、わざと気づかぬ顔で大石先生は、おとといの教室を思いだしていた。

――ちさとさんは、お父さんもおじいさんも大工さん?

――ううん、大工さんは、おじいさん。

――松江さんて、お姉さんでしょ?

――ううん、お母さん。大阪におるん。洋服おくってくれたん。

松江そっくりの黒い目をかがやかせた川本千里であった。それについて、ミサ子に聞く気はおこらなかった。しかし、別のことできかずにいられないことがあった。

「それよりか、富士子さんはどうしてるか、わかんないの?」

ミサ子は松江のときの表情をいっそう強めていった。