Classici giapponesi con furigana
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にしょうじょ
二少女
国木田 独歩
Leggi 二少女 (にしょうじょ) di 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7398 caratteri · 16 schermate
簿記函と書た長方形の箱が鼠入らずの代をしている、其上に二合入の醤油徳利と石油の鑵とが置てあって、箱の前には小さな塗膳があって其上に茶椀小皿などが三ツ四ツ伏せて有る其横に煤ぼった凉炉が有って凸凹した湯鑵がかけてある。凉炉と膳との蔭に土鍋が置いて有て共に飯匕が添えて有るのを見れば其処らに飯桶の見えぬのも道理である。
又た室の片隅に風呂敷包が有って其傍に源三郎の学校道具が置いてある。お秀の室の道具は実にこれ限である。これだけがお秀の財産である。其外源三郎の臥て居る布団というのは見て居るのも気の毒なほどの物で、これに姉と弟とが寝るのである。この有様でもお秀は妾になったのだろうか、女の節操を売てまで金銭が欲い者が如何して如此な貧乏しい有様だろうか。
「江藤さん、私は決して其様なことは真実にしないのよ。しかし皆なが色々なことを言っていますから或と思ったの。怒っちゃ宜ないことよ、」とお富の声も震えて左も気の毒そうに言った。
「否エ、怒るどころか、貴姉宜く来て下すって真実に嬉れしう御座います、局の人が色々なことを言っているのは薄々知っていましたが、私は無理はないと思いますわ……」