Classici giapponesi con furigana
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にとうしゃにのるおとこ
二等車に乗る男
豊島 与志雄
Leggi 二等車に乗る男 (にとうしゃにのるおとこ) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6342 caratteri · 13 schermate
高木は息をついて、一息ぐっと飲み干して変に憂欝そうに口を噤んでしまった。
「それじゃ……何だね、君はその女に恋でもしたというのかい。」
「恋じゃあないんです。」と高木は真面目に答えた。「ただ、一目逢って話してみたいんです。ちらと見た彼女の顔が、変に忘れられないんです。こちらが汽車の窓で、向うが電車の窓で、両方平行して同じ速力で走っていた、そのことが、不思議なほどはっきりと心に刻まれていて、いつまでもひっかかってるんです。」
「そんなものかね。」
「それは変な気持ですよ。」
真顔で云われて、私も何だか少し分りかけてきたように思えた。
電車の音がまた響いてきた。初秋の日の光が澄みきっていた。