Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

こうゆうだんぺん

交遊断片

豊島 与志雄

Leggi 交遊断片 (こうゆうだんぺん) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4801 caratteri · 10 schermate

Aozora Bunko

この牡蠣という奴は、取立ての海水で洗って食べるのが一番うまいんだ。食ってみようじゃないか。」

そこで私達は、手頃な石を拾って、岩に密着してる貝殼を叩き破って、中のぶよぶよした肉を取出し初めた。所が、色といい格好といい、どうも本当の牡蠣であるかどうか疑わしい。それでも彼は二つ三つ海水で洗ってすすり込んだ。私はうまくとれなかったので、一つ二つ口に含んだがすぐに吐き出してしまった。

それから暫くして、教官室の方に帰っていく途中、彼はふいに顔を渋めて唾をぺっぺっと吐き出した。

「どうもさっきのは、牡蠣ではなかったかも知れないよ。胸が悪くなってきた。」

私は黙って彼のひょろ長い姿を眺めた。そして彼が食ったのが果して本当の牡蠣だったかどうか、いくら考えても分らなかった。

*

或る日私が出先から家に帰って来ると、百間こと内田栄造君が先程訪ねてきて、三十分ばかりしたら帰る筈だと云ったら、じゃあまたその頃来ると云いおいていったとの、家人の話だった。そして私が洋服を着物に着換えてしまってる頃、のっそりした気配で彼がやって来た。

書斎に通ると、彼はこんなことを話し出した。