Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きょうかのこむすめどうじょうじ

京鹿子娘道成寺

酒井 嘉七

Leggi 京鹿子娘道成寺 (きょうかのこむすめどうじょうじ) di 酒井 嘉七 (さかいかしち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 24.841 caratteri · 49 schermate

Aozora Bunko

をじっと、見つめていられるのでございます。一目みてご病気らしく、すっかり、お顔の色も青ざめ、立っていることさえ大儀そうな師匠の姿に、私は自分ながらに、

「やはり、わたしの考えた通り、癪を起していられたそうな……」

と、考えたのではございました。が、それにいたしましても、やはり舞台が気にかかり、ああした見てさえも、お苦しそうなお身体で、自分の弟子の様子を見守っていらっしゃるのは、さすがに、芸で一家をなされるほどの方――と私は、こんなに考え、ひそかに、涙いたしたことでございました。

|○|

やがて、踊りもすすみまして、俗に申す、鐘入りになったのでございます。たて唄、松島三郎治さまの唄は、ますます冴えて参ります。

※(歌記号、1-3-28)恨み/\てかこち泣き

の唄の文句――白拍子はじっと、鐘を見上げております。私は、あまり、こうした所作事については存じませぬが、この恨み/\ては、男の気が知れないのを恨むのではなく、釣るしてある鐘に、恨みのある心を通せたものとして振りが付けてあるのだそうでございます。しかしそれにいたしましても、白拍子に扮装なさっている半四郎のあまりにも、異常な、そして、狂気じみた、その目なざしにその時、ふと、変な気もちになりましたのは、私のみでございましょうか!