Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じんがいまきょう

人外魔境

小栗 虫太郎

Leggi 人外魔境 (じんがいまきょう) di 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.384 caratteri · 42 schermate

Aozora Bunko

とその夜、二日酔退治にまた酒となった席上。

「じつは、大将に聴いてもらいたい話がある」と、なにやらカムポスが真剣顔に切りだした。

「それはな、ゆうべの動物富籖の一番違いのやつさ。あれから、俺はとっくりと考えてみた。するとだよ。あの当り籖はガラガラ蛇札の、五九六二一番、俺の札が、一番少なくて六二〇番。と、そのもう一番で上りという意味から考えて……なんだか俺はいま途方もないような、生涯に一度ともいう大運に近付いているんじゃないか――とマアそんな風に考えられてきたのだ」

「担ぐじゃないか」と折竹は面白そうに笑って、「だが、俺の国の判じようだと反対になるがね」

「なんでだ」

「つまり、俺の国でいう一番違いという意味は、運の、じき側までゆくがどうしても追い付けない、その、たった一番だけの距離をどうしても詰められない、とうとう、追っ付けずに一生を終ってしまうという、ごくごく悪い意味になるよ」

「チェッ、縁起でもねえ」と、舌打ちはしたが自信は崩れぬばかりか、カムポスが大変なことを言いだしたのだ。

「とにかく、俺は俺の考えをあくまでも押し通す。そういう気力には、逃げようとする運までも、寄ってくるというもんだ。