Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じんがいまきょう

人外魔境

小栗 虫太郎

Leggi 人外魔境 (じんがいまきょう) di 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.384 caratteri · 42 schermate

Aozora Bunko

首府アスンションの大学をでてから牧童がはじまりで、闘牛士、パラグァイ軍の将校と、やったことを数えれば、とにかく、五行や六行は造作なくとろうという人物。それが、ぐいぐい呷りながら、虹のような気焔をあげはじめる。

「人間は、ちいさな機会などに目をくれていたら、大きなのを失うよ。誰にも、一生に一度はやってくる大かいやつを、俺は捕まえようってんだ。これはね、女にだって同じことだろうと思うよ。男が、生涯に惚れる女はたった一人しかない。ドン・ファンや、カザノヴァが女を漁ったね。だがあれは、ひとりの永遠の女性を見付けるためだったと――俺はマアそういうふうに解釈している。つまり、俺のは最上主義なんだ」

「それが、君の放浪哲学だね。些細な、富貴、幸福、何するものぞという……」

「そうだ。時に、喋っているうちに気が付いたがね、今夜は、“Bicho”の発表の晩じゃないか」

“Bicho”というのは、ブラジル特有の動物富籖である。蟻喰いの何番、山豚の何番というように、いろんな動物に分けて番号がつけられている。その、当り籖が今宵の十二時に、ラジオを通じていっせいに発表されるのだ。