Classici giapponesi con furigana
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じんぞうにんげんエフし
人造人間エフ氏
海野 十三
Leggi 人造人間エフ氏 (じんぞうにんげんエフし) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 53.879 caratteri · 109 schermate
大辻は金網のうえに手をつけて、じっと身体をうごかさないでいた。すると、どこからともなく、しくしくという泣き声がきこえるのであった。
「あれっ、誰か泣いているぞ!」
大辻はびっくりして顔をあげた。たしかにその泣き声は、地面の下から聞えてくる。
「はて、あれは正太君の泣き声かな、それとも先生が泣いているのかな。まさか先生ともあろうものが泣くとは考えられないけれど、いやそうではないかもしれない。先生でも、いよいよもうだめだというときには子供のようにわんわん泣くのかもしれない。よし、おれが助けてやろう」
大辻は、金網に手をかけて、ひっぱった。金網はすぽんとひらいた。中をのぞくと、そこははたして、深い穴で、彼の身体がやっとはいれるぐらいの太さはある。
「よし、こうなったら、はいっていくぞ」
大辻は大決心をかためて、足の方から穴の中へいれた。が、足は下までとどかない。そのうちに、つかまっていた草の根が、ごそりとぬけたので、あっという間に、彼の身体はすーっと下へおちだした。そしてやがてどしんという音とともに、穴の底に尻餅をついたが、そのとき何者か、きゃっといってとびのいたものがある。