Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じんぞうにんげんエフし

人造人間エフ氏

海野 十三

Leggi 人造人間エフ氏 (じんぞうにんげんエフし) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 53.879 caratteri · 109 schermate

Aozora Bunko

つまり、エフ氏は、勝手に動きだしているように思うんです。これは、御心配なさらなくてもいいのですか」

帆村の質問は、たしかに博士の痛いところをついたようであった。それまで、いばって胸をはっていたイワノフ博士が、帆村のこの質問をきくと、急にあわてだした。

ここぞと、帆村はまたするどく、言葉でもって切りこんだ。

「どうです、博士。人造人間エフ氏は、あなたの心にそむいて、こんなに壁に穴をあけ天井をつきぬき、そのうえどこかへとびだしました。まさか、あなたは、エフ氏に対し、博士が苦心してつくったこの岩窟を、こんな風にこわせとは、命令されなかったのでしょうにねえ」

「うむ。それは……」

「博士。エフ氏を、このまま放っておいて、それでさしつかえないのですか。エフ氏に勝手なことをさせておいていいのですか。もしやエフ氏が、海の中へとびこんだとしたらどうでしょう。たちまち海水が、身体の中の器械をぬらしてしまって、動かなくなるでしょう、そうなれば、折角の人造人間が、だめになってしまいます」

「海水ぐらいは平気じゃ。いや、これは……」

と、口をおさえたが、この博士の言葉から考えると、人造人間は、水にぬれても大丈夫のようにできあがっているらしい。