Classici giapponesi con furigana
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にんげんひょう
人間豹
江戸川 乱歩
Leggi 人間豹 (にんげんひょう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 155.989 caratteri · 311 schermate
「人間豹の代りに、今度はばかに色男じゃないか。どっかで見たような顔だね」
そういう意味の言葉が、人だかりの中であちこちに取りかわされていた。
人間豹の似顔の上から別の紙を貼りつけて、それに肉筆でなかなか好男子の顔が書いてある。どのポスターも皆同じ顔の絵と変っているのだ。何者かが夜のあいだに、丹念に歩きまわって、ポスターというポスターに、そういう同じ似顔絵を貼りつけておいたのに違いない。
「ああ、わかった。この似顔はアレだぜ、人間豹の敵の顔だぜ」
群衆の中に、やがて、それと気づいたものがあった。
「敵って、誰だい?」
「わかってるじゃないか。明智小五郎さ。人間豹は明智のためにひどい目にあったっていうじゃないか」
「ウン、そういえば、明智さんだ。明智さんにそっくりだ」
いかにも、それは明智小五郎の似顔に違いなかった。ひげのない痩せた顔、モジャモジャした頭髪、特徴のある濃い眉毛、なかなかよくできた名探偵のカリカチュアであった。人々は新聞の写真で、この顔にはおなじみになっていたのだ。
「おい、こいつは滑稽だぜ。下の文句を読んでごらん。つまり明智小五郎がお尋ねものの殺人鬼ってことになるんだぜ。