Classici giapponesi con furigana
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なにもの
何者
江戸川 乱歩
Leggi 何者 (なにもの) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 38.449 caratteri · 77 schermate
果して、琴野三右衛門に関係があるのだ。
読者は記憶されるであろう。いつか疑問の男赤井さんが、その三右衛門の家から、金箔だらけになって出て来たことを。
「エエ、知ってます。では……」
「その息子に光雄っていう気違いがある。一間に檻禁して滅多に外出させないというから、多分御存知ないでしょう、私も今日やっと知った位です」
「イヤ、知ってます。それが犯人だとおっしゃるのですか」
「そうです。已に逮捕して、一応は取調べも済みました。何分気違いのことで、明瞭に自白はしていませんけれど。彼は珍しい気違いなんです。黄金狂とでも云いますかね。金色のものに非常な執着を持っている。私はその男の部屋を見て、びっくりしました。部屋中が仏壇みたいに金ピカなんです。鍍金であろうが、真鍮の粉や箔であろうが、金目には関係なく、兎も角も、金色をしたものなら、額縁から金紙から鑢屑に至るまで、滅多無性に蒐集しているのです」
「それも聞いています。で、そういう黄金狂だから、私の家の金製品ばかりを盗み出したとおっしゃるのでしょうね」
「無論そうです。紙幣入れをそのままにして、金製品ばかりを、しかも大した値打もない万年筆まで洩れなく集めて行くというのは、常識では判断の出来ないことです。