Classici giapponesi con furigana
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かじつ
佳日
Leggi 佳日 (かじつ) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.912 caratteri · 30 schermate
私は、その時はじめて、その正子さんにお目にかかったわけである。ひどく若い。そうして美人だ。私は友人の幸福を思って微笑した。
「や、おめでとう。」いまに親友の細君になるひとだ。私は少し親しげな、ぞんざいな言葉を遣って、「よろしく願います。」
姉さんたちは、いろいろと御馳走を運んで来る。上の姉さんには、五つくらいの男の子がまつわり附いている。下の姉さんには、三つくらいの女の子が、よちよち附いて歩いている。
「さ、ひとつ。」小坂氏は私にビイルをついでくれた。「あいにくどうも、お相手を申上げる者がいないので。――私も若い時には、大酒を飲んだものですが、いまはもう、さっぱり駄目になりました。」笑って、そうして、美事に禿げて光っているおつむを、つるりと撫でた。
「失礼ですが、おいくつで?」
「九でございます。」
「五十?」
「いいえ、六十九で。」
「それは、お達者です。先日はじめてお目にかかった時から、そう思っていたのですが、御士族でいらっしゃるのではございませんか?」
「おそれいります。会津の藩士でございます。」
「剣術なども、お幼い頃から?」
「いいえ、」上の姉さんは静かに笑って、私にビイルをすすめ、「父にはなんにも出来やしません。