Classici giapponesi con furigana
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いりむこじゅうまんりょう
入婿十万両
山本 周五郎
Leggi 入婿十万両 (いりむこじゅうまんりょう) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.650 caratteri · 22 schermate
「きっとお協えくださいまするか」
「よいから申してみろ、何が望みだ」
「私を離別して頂きとう存じまする」
源兵衛は眼を剥いた。
「な、何じゃ、離別……離別とは――」
「一度御当家の姓を汚しましたも、ただこのたびのお役を勤めるための方便、卑しい町人の分際にてお歴々の跡目に直るなど以ての外の事――それは初めより存念になき事でござりました」
「そ、そんな馬鹿な事があって堪るか、それでは娘はどうなるのだ、娘は」
「お嬢さまは清浄無垢にござります」
「――――う……む」
源兵衛は呻った、やっぱり駄目だったのか、気位の高い娘が、浅二郎を嫌って寄せつけぬ様子だから、親としてできぬ寝間の心配までしてやったのに、――これほどの男を見る眼がなかったとは、何と云う愚かな娘であろう。
「御承知くださいまするか」
「そうでもあろうが、考え直してくれる訳にはいかぬか、娘が不所存者ゆえ親のわしまで面目ない、――もしよかったら改めてよそから嫁を迎えても」
「いやいや、ただ今も申す通り、お役目を果すだけのために参りました私、もはやここに留る要がござりませぬ、お上へも既にお暇願いを差上げましたれば、ぜひとも御離別を願いまする」