Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
やつがたけのまじん
八ヶ嶽の魔神
国枝 史郎
Leggi 八ヶ嶽の魔神 (やつがたけのまじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.664 caratteri · 323 schermate
「私は何者をも恐れない。私は決して逃げはしない」
「危険でございます白法師様!」
「いや」とまたもしずかに云った。「いや私には危険はない。私には深い自信がある。……これまでも彼らは幾度となくこの私を捉えようとした。しかしいつも失敗であった」
「はいさようでございます。仰せの通りでございます。しかし今度は、今度ばかりは安閑としてはおられませぬ」
「それも私には解っておる。彼らは彼らの守り本尊を私に穢されたと思っているらしい。がそれは間違っている。……黄金の甲冑を盗んだものは私ではなくて他にある」
「おっしゃるまでもござりませぬ」
岩太郎は頭を下げた。「尊い尊いあなた様がなんでさようなことをなされましょう。とは云え部落の者達は甲冑を盗んだはあなた様だと思い詰めておるのでござります。草を分け枝を切っても今度こそは逃がしはせぬと、部落の男女子供まで一人残らず馳せ集まり、人数おおよそ五百人余り山を囲んでさっきから探しておるのでござります」
「なるほど」
と法師は眼をとじてしばらくじっと考えていたが、「断じて私は逃げはせぬ。――しかし山は去ることにしよう」
「それが安全でござります。