Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ふゆのはなび

冬の花火

太宰 治

Leggi 冬の花火 (ふゆのはなび) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.986 caratteri · 44 schermate

Aozora Bunko

よそのひとの悪口ばかり言いながら、寝て起きて食べて、ひとを見たら泥棒と思って、(また低く異様に笑う)まあいったい何のために生きているのでしょう。まったく、不思議だわ。

(伝兵衛)(煙草を吸い)それはまあ、どうでもいいが、お前にいま、亭主、というのか色男というのか、そんなのがあるというのは、事実だな?

(数枝)(不機嫌になり)いいじゃあないの、そんな事は。(舌打ちをする)なんにも言わなけあよかった。

(伝兵衛) お前が言わなくたって、どこからともなくおれの耳にはいって来る。

(数枝) もったいぶらなくたって、わかっているわよ。お母さんでしょう?

(伝兵衛)(軽く狼狽の気味)いや。

(数枝)(小声で早口に)そうよ、それにきまっているわ。お母さんはまた、どうして勘附いたのかしら。ばかなお母さん。

間。

(伝兵衛) あさから聞いた。しかし、あさは、決して、何も、……。

(数枝)(それを相手にせず、急に態度をかえて)お母さんは、どこへ行ったの?

(伝兵衛) 鱈を買いに行かなくちゃならんとか言っていたが。

(数枝) 睦子をおぶって?

(伝兵衛) そうだろう。

(数枝) 重いでしょうにねえ。