Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はつなつのそらでわらうおんな

初夏の空で笑う女

小川 未明

Leggi 初夏の空で笑う女 (はつなつのそらでわらうおんな) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4940 caratteri · 10 schermate

Aozora Bunko

それで少女は、泣く泣く家を出て、やはり、この町にやってきました。そして、劇場の前を通りますと、

「歌いたいものは、だれでも、はいって遠慮なくうたいなさい。まずければ、人に笑われます。」と、このときも、看板に書いてありました。

少女は、こずえに止まって、小鳥が自由にさえずるときの姿を思い出しました。また、夏の晩方、眠そうに、唄を歌っているみみずの節を思い出しました。それが、みんなの喝采を博しました。このときも、お嬢さまは、ここにきていて、この少女の唄を聞かれました。そして、少女をお家へつれて帰られたのでした。

「花の踊りには、赤い着物を着るといい。」と、お嬢さまはいって、この踊りの好きな娘には、美しい花弁のような着物を、造ってくださいました。

その日から、家の中で、青い着物の少女はうたい、赤い着物の娘は、花弁の風に吹かれ狂うごとく踊るのでありました。

ある日のことです。りっぱな、お嬢さまの馬車が門の前に止まると、お嬢さまは、黒髪を両方のふくよかな肩に乱した、半裸体の若い女をつれて、お家の中へはいられました。

青い着物の少女も、赤い着物の娘も、この怪しげな女を見て、目を円くしてびっくりしていました。