Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きたむらとうこくのみじかきいっしょう

北村透谷の短き一生

島崎 藤村

Leggi 北村透谷の短き一生 (きたむらとうこくのみじかきいっしょう) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8267 caratteri · 17 schermate

Aozora Bunko

北村君は石坂昌孝氏の娘に方る、みな子さんを娶って、二十五歳(?)の時には早や愛児のふさ子さんが生れて居た。(斯の早婚は種々な意味で北村君の一生に深い影響を及ぼした。)北村君は思い詰めているような人ではあったが、一方には又磊落な、飄逸な処があって、皮肉も云えば、冗談も云って、友達を笑わすような、面白い処もあった。前に出版した透谷集の方には写真を出し、後に出した透谷全集には弟の丸山君の書いた肖像画を出したのであるが、北村君をよく現わすようなものが、残っていないのは残念である。北村君は大変声の涼しいような人で、私は北村君の事を思い出す度に、種々な書いたものを読んで聞かせたり、その時々に話したりした声が、今だに耳についているような気がする。晩年には服装なぞも余り構わなかったし、身体は何方かと云えば痩せぎすな、少し肩の怒った人で、髪なぞは長くしていた。北村君の容貌の中で一番忘れられないのは、そのさもパッションに燃えているような、そして又考え深い眼であった。

明治年代に記憶すべき、大きな出来事の一つは、士族の階級の滅亡である。その階級が有てる凡てのものの滅びて行ったことである。