Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じゅうにしこう

十二支考(下)〔全2冊〕

南方 熊楠

Leggi 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) di 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 251.906 caratteri · 495 schermate

Aozora Bunko

五一)、当時高麗人日本を畏るるに乗じ、弥勒仏と詐称した偽救世主が出た。その事極めて米国を怖るる昨今大本教が頭を上げたと似て居るぞよ。怖れて騒ぐばかりでは何にもならぬぞよ。支那にも北魏孝荘帝の時冀州の沙門法慶、新仏出世と称し乱を作した(『仏祖統記』三八)。

さて前回やり掛けた鶏足山の話を続ける。大迦葉が入定して弥勒の下生を待つ所を、耆闍崛山とするは『涅槃経後分』に基づき、鶏足山とするは『付法蔵経』に拠る(『仏祖統紀』五)。『観弥勒菩薩下生経』に弥勒は鶏頭山に生まるべしとあれば、かたがたこの仏は鶏に縁厚いらしい。支那には雲南に鶏足山あり、一頂にして三足故名づく、山頂に洞あり。迦葉これに籠って仏衣を守り弥勒を俟つという(『大清一統志』三一九)。本邦でも中尊寺の鶏足洞、遠州の鶏足山正法寺など、柳田氏の『石神問答』に古く鶏を神とした俗より出た名のごとく書いたようだが、全く弥勒と迦葉の仏説に因った号と察する。

かく東洋では平等無差別の弥勒世界を心長く待つ迦葉と鶏足を縁厚しとし、したがって改造や普選の運動家はこれを徽章に旗標に用いてしかるべき鶏の足も、所変われば品変わるで、西洋では至って不祥な悪魔の表識とされ居るので面黒い。