Classici giapponesi con furigana
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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし
十二神貝十郎手柄話
国枝 史郎
Leggi 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 127.035 caratteri · 254 schermate
しかしもはやジョン少年は心を乱そうとはしなかった。ただ一心に漕ぎ進んだ。
随分久しく漕いだので大分腕が疲労れて来た。その時行く手に陸が見えた。そうして烏はその陸を目がけ静かに静かに舞って行く。
ようやく岸へ漕ぎつけて見ると、烏の姿がどこにも見えない。
「あ、とうとう見失ってしまった」ひどく落胆したものの、またこうも思って見た。「つまり烏はこの陸地まで、僕を案内して来たのかもしれない。物語の中の宝物は、この陸のどこかにあるのかもしれない」
岸の木立ちへ藤蔓で舟をしっかり繋いでから、ジョン少年は上陸した。そうして奥の方へ歩いて行った。
二十三
間もなく一つの河へ来た。河岸に乞食が転がっている。老い衰えた土人乞食で、手足は垢黒み衣裳は破れ、悪臭がプンプン匂って来る。とても穢い乞食であったが、ジョン少年を呼び掛けた。
「小僧、小僧、ちょっと待て!」
ジョンは吃驚して立ち止まった。
「俺は病気で歩くことが出来ぬ。俺を背負って河を越せ!」横柄な不遜な物云いである。
ジョン少年はムッとしたが、相手が年寄りの病人だと思うと、怒鳴り返すことも出来なかった。