Classici giapponesi con furigana
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みなみさんのこいびと
南さんの恋人
豊島 与志雄
Leggi 南さんの恋人 (みなみさんのこいびと) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.630 caratteri · 36 schermate
いっぱいあるさ。」
「うん、そりゃああるよ。だけど、パパだって、おばさんだって、たくさん夢をみてるんだろう。」
「そんなこと、僕は知らないや。みてるとしたら、よく眠れないからだろう。」
「そうだなあ、よく眠れないのかも知れないや。そして君は、あまりよく眠りすぎるよ。」
「眠りすぎたって、いいじゃないか。」
「一人で先に眠るのは、淋しかないかい。」
「淋しいもんか。だけど、みんな先に眠って、一人であとから眠るのは、淋しいよ。」
「それじゃあ、死ぬのは。」
「死ぬのはちがうさ。」
「なぜだい。」
「死んじゃったら、もうおしまいだ。眼がさめやしないよ。」
「だってさ、生き返ることだってあるだろう。」
「生き返ったら、ほんとに死んだんじゃないんだ。」
「そんなら、地獄とか、極楽とか、天国とか、よみの国とか、あんなものはどうなるんだい。」
「嘘っぱちさ。」
「それでいいのかい。」
「いいじゃないか。生きてる間だけ生きてりゃいいんだ。ばかだな君は、いつまで生きてたいんだい。」
こいつは、全くおれの手におえない。だがおれは正夫が好きなんだ。そしても一度その額に接吻してやった。
そこへ、山根さんが考えこみながらやってきた。