Classici giapponesi con furigana
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なんとうたん
南島譚
Leggi 南島譚 (なんとうたん) di Nakajima Atsushi (中島 敦) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8935 caratteri · 18 schermate
何故三羽も――それも三回別々の人間に持たせてよこしたのか、という私の疑問に就いては、其の島民は次の様な説明を与えた。恐らく、一人だけに頼んだのでは、猫婆される懼が充分にある故、老人は万全を期して三人に同じ事を委嘱したのであろうと。「島民の中には約束を守らぬ者が多いですから」というのが、最後に其の島民の附加えた言葉である。
島民の生活に於て※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)が如何に大切なものとされているかを熟知している私は、三羽の生きた牝※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)を前にして、少からず感動した。しかし、それにしても、死んだ爺さんは一体院長に斡旋した私の親切(もしもそれが親切といえるならばだが)に対して報いたのだろうか。それとも、嘗て私の時計を失敬したことに対する謝罪のつもりだろうか。いやいや、あんな昔のことを彼が今迄憶えている筈が無い。憶えていたにしても、其の償いのつもりならば、当の時計を返してよこせばいいのに、あのウォルサムは一体どうしたのであろうか。いや、あの時計自体よりも、あの時計の事件によって私の心象に残された彼の奸悪さと、今の此の※(「奚+隹」